インストールする(その2)

私の環境はWindows 2000なので、coMomongaを起動した後にTAP-Win32 Adapterの設定を行う。

ネットワークの設定(NAT)

ISOイメージ内のindex.htmで紹介されているネットワーク設定は、ホストであるWindows 2000ネットワークアダプタをNATにする方法である。
例としてWindows 2000のネットワーク設定名を「ローカルエリア接続」とする。
また、「TAP-Win32 Adapter V8 (coLinux)」のネットワーク設定名が「ローカルエリア接続 2」に割り当てられたものとする。
スタートメニュー →「設定」→「コントロールパネル」→「ネットワークとダイヤルアップ接続」→「ローカルエリア接続」→「プロパティ」ボタンで「ローカルエリア接続のプロパティ」を表示する。
「共有」タブで「この接続でインターネット接続の共有を使用可能にする」をチェックし、その下のドロップダウンメニューから「ローカルエリア接続 2」を選択する。
これで、TAP-Win32 AdapterのIPアドレスには192.168.0.1が、サブネットマスクには255.255.255.0が自動的に設定される。

ネットワークブリッジの設定

前述のNAT方式では、coMomongaからLANにアクセスすることは出来るが、LANからcoMomongaにアクセスすることは出来ない。
これでは、サーバとしてcoMomongaを使うことが出来ないため、Linux OSを使う面白みが半減してしまう。
残念ながらWindows 2000では、NAT接続とルータ接続が出来ても、Windows XPのようにブリッジ接続が標準で装備されていない。

そこで、http://scratchpad.fc2web.com/colinux/w2k-bridge.html を参考に、ネットワークブリッジの設定を行う。
現在は、ここで説明されているEthernet Bridgeよりも新しいものが存在しているらしく、http://www.ntndis.com/utilities/etherbridge.shtml をクリックすると、http://www.ntndis.com/w&p.php?id=20 に転送され、そのページでは新しいバージョンのEthernet Bridge 2.0が紹介されている。
DOWNLOADボタンを押して、http://www.ntkernel.com/downloads/ebridge_x86.zip をダウンロードし、それに含まれるebridge_x86.exeを実行してEthernet Bridgeをインストールする。

先ずは、NAT接続の設定を解除することを忘れないように注意する。

次に、スタートメニュー →「プログラム」→「Ethernet Bridge」→「Ethernet Bridge」で「Bridged Network Adapters」側にホストPCのネットワークアダプタと「TAP-Win32 Adapter V8 (coLinux)」を追加するとネットワークブリッジが簡単に作動する。
しかし、いちいちGUIを使うのは面倒なので、Ethernet Bridgeのインストール先フォルダ(仮にC:\EBRIDGE)にあるbin\bridge_cmd.exeを使用してバッチ設定できるようにして置く。
コマンドプロンプトでbridge_cmd.exeを実行すると、

\DEVICE\{2497292E-3B32-49A6-95ED-81A2A31F29D9}
        Relates to:      Realtek RTL8139(A) PCI Fast Ethernet Adapter
        Current MAC:     08002B000001
        Medium:  0x00000000
        Current MTU:     1426
        Current bridge status = NOT BRIDGED

\DEVICE\{106E1471-DD53-428E-AD98-FFE9CF01F572}
        Relates to:      TAP-Win32 Adapter V8 (coLinux)
        Current MAC:     00FF106E1471
        Medium:  0x00000000
        Current MTU:     1500
        Current bridge status = NOT BRIDGED

のように表示されるので、coMomongaのインストール先フォルダのcoMomonga.batの先頭に、

(以下は1行続き)
C:\EBRIDGE\bin\bridge_cmd.exe \DEVICE\{2497292E-3B32-49A6-95ED-81A2A31F29D9} \DEVICE\{106E1471-DD53-428E-AD98-FFE9CF01F572}

と記述すれば、coMomongaを起動するときに自動でEthernet Bridgeが設定されるようになる。

次はIPアドレスの設定だが、私の環境ではルータがDHCPサービスを行っているので、TAP-Win32 AdapterもcoMomongaもDHCPサーバからIPアドレスを得るように設定する。

TAP-Win32 Adapterの設定

スタートメニュー →「設定」→「コントロールパネル」→「ネットワークとダイヤルアップ接続」→「ローカルエリア接続 2」で「ローカルエリア接続 2のプロパティ」を表示する。
「全般」タブで「インターネット プロトコル (TCP/IP)」を選択し「プロパティ」ボタンで「インターネット プロトコル (TCP/IP)のプロパティ」を表示する。
「IP アドレスを自動的に取得する」と「DNS サーバーのアドレスを自動的に取得する」を選択して「OK」ボタンを押す。
「ローカルエリア接続 2のプロパティ」に戻ったら再び「OK」ボタンを押して設定を完了する。
設定されたIPアドレスコマンドプロンプトで"ipconfig"を実行して確認する。

coMomongaのEthernetの設定

coMomongaを起動してrootでログインし、"system-config-network"を実行して「Network Configuration」を表示する。
Ethernet」を選択し、「Configure」ボタンを押して「Ethernet Configuration」を表示する。
「Name」と「Device」がeth0であることを確認し、「Use DHCP」をチェックして「Ok」ボタンを押す。
「Network Configuration」で「Exit」ボタンを押してsytem-config-networkを終了する。
"dhclient eth0"を実行してDHCPサーバからIPアドレスを取得する。
設定されたIPアドレスは"ifconfig"を実行して確認する。


最後に、同じLAN内の別のPCからPINGをcoMomongaに送信し、レスポンスが返ってくることを確認する。