Cent OS 5.5でHA環境を構築する

前回インストールしたCent OS 5.5を使ってHA(High Availability:高可用性)環境を構築する。
HA環境はPacemakerとHeartbeat3で実現する。

完成イメージ

以下の図のような環境となる。

-----------------------------+---<サービスLAN>--------------
                             |
                             |
                             |
           +-----------------+-----------------+
           |                                   |
   +-------|-------+                   +-------|-------+
   |     <eth0>    |                   |     <eth0>    |
   | 192.168.1.160 |                   | 192.168.1.161 |
   |               |                   |               |
   |               | インターコネクト  |               |
   |         <eth1>---------------------<eth1>         |
   |  192.168.20.1 |                   | 192.168.20.2  |
   |               |                   |               |
   +---------------+                   +---------------+
       [centos1]                           [centos2]

インストール方法

HA環境の構築では同じインストール作業を2回行う必要がある。
せっかくVirtualBoxを使うのだから、1台でインストール作業を終わらせて、もう1台はクローンで作成すれば効率的だ。

実際には「Pacemakerインストール方法 CentOS 5編」を参考に1台目にインストールした。
その際、「2. Linux-HA Japan 提供のローカルリポジトリ + yum を使ってインストール」の方法を選んだ。
リポジトリは現時点の最新バージョンとしてPacemakerリポジトリパッケージ1.0.13-1.1リリースからダウンロードした。

「ログの設定」まで実施したところで、リンククローンを作成した。
当然、前回と同様にクローン先でネットワークの再設定を行う。

トラブル発生!

「Pacemakerの起動」に記載のHeartbeat3を2台とも起動してしばらくすると、crm_monコマンドで正常動作が確認できないどころか、勝手にPC再起動が交互に発生するようになった。

この現象について調べて見ると、「OSごとコピーしてLinux-HA環境作りTai!」に記載の通り、クローンによってHAのUUIDが同じになり、ノードの衝突が発生していることが分かった。
HAのUUIDはcrm_uuidコマンドで表示できる。

クローン先で「crm_uuid -w `uuidgen`」を実行して新規UUIDを設定することで問題が解決できた。

Pacemakerをインストールしただけでは、役に立つHA環境となるわけではないが、先ずはベースの環境ができた。