Terminal IDEでアプリ開発?!(その1)

Android端末のみでアプリ開発ができると言うTerminal IDEで、実際に何がどこまで出来るのかを試してみた。
結論から言うと、C、C++Javaのコンソールアプリと、JavaAndroidアプリが開発できるようだ。
また、bashawkなどがあるので、ある程度のスクリプトも書ける。

インストール

インストールは以下の3段階の手順となる。
なお、現時点のバージョンは2.02である。

  1. アプリ本体のインストール
    AppStoreからTerminal IDE本体をインストールする。
  2. システムのインストール
    Terminal IDEの初期画面で「Install System」をタップし、次の画面で再度「Install System」をタップする。
  3. gccのインストール
    Terminal IDEの初期画面で「Terminal IDE」をタップし、「system/bin/install_gcc」を実行する。

オススメの設定

最低限、以下の設定をオススメする。

  1. 付属のソフトウェアキーボードを使用
    コンソール操作ではTabキーやCtrlキーなどの特殊キーを何かと使用するが、多くのAndroid用ソフトウェアキーボードではそれらの特殊キーを打つことができないので、Terminal IDEに付属のソフトウェアキーボードに変更する。
  2. フォントサイズの変更
    デフォルトの12ポイントでは少し小さいので14ポイント程度にオプションで変更する。
  3. プロンプトの簡略化
    画面が狭いため、「~/.bashrc」で定義されているプロンプトの環境変数を変更する。
    PS1='\w\$ '
  4. vim使用時はBACKキーをESCキーに変更
    ハードウェアキーボードのESCキーは戻るボタンに割り当てられているが、vimではコマンドモードに移行するため、ESCキーとして動作するようにメニューで変更する。

サンプルのビルド

「~/system/src/」以下にサンプルが保存されているので、これらをビルドしてみる。
なお、README.txtを読めば、概ねのことが分かる。

  • 「c_examples/」以下は次の通りである。
    • 「chello/」以下では「make」を実行すると、「hello」がビルドできる。
    • 「cpphello/」以下では「make」を実行すると、「rect」がビルドできる。
    • 「clib/」以下では「make all install」を実行すると、「capp/」以下で利用するライブラリがビルドできる。
    • 「capp/」以下では「make」を実行すると、「tester」がビルドできる。
  • 「helloworld/」以下では「./builder.sh」を実行すると、「hello.jar」がビルドできるので、これを「./run.sh」で実行できる。
  • 「demo_lib/」以下では「./builder.sh」を実行すると、「dist/」に「demolib.jar」や「demolib.dex.jar」がビルドできる。
    これらは既に「demo_console/libs/」や「demo_android/libs/」に保存されている。
  • 「demo_console/」以下では「./builder.sh」を実行すると、「dist/」に「demo_console.dex.jar」がビルドできるので、これを「./run.sh」で実行できる。
  • 「demo_android/」以下では「./builder.sh」を実行すると、「dist/」に「demo_android.apk」や「demo_android_signed.apk」がビルドできる。ただし、「./run.sh」や「./install.sh」の実行にはSuperSUの「su」コマンドを使用するなどで、root権限を取得する必要がある。

その他の情報

「~/system/bin/bbdir」にはBusyBoxに含まれているコマンドがソフトリンクとして保存されているので、一度確認してみて欲しい。
例えば、telnetdを実行すれば、PCからTELNETで接続できるので便利である。